4.3.3 目的、目標及びプログラム
【解説】”プログラム”は、「環境目的や環境目標を達成するためのプログラム」という意味
です、拡大解釈をして「環境マネジメント活動全体のプログラム」とする誤解があります
が、記載文を全部読めばおわかりになるはずです。JIS訳では”実施計画”と訳しています
が、「実施計画」よりは「プログラム」の方が、日常使う言葉なので口語訳:ISO14001では
「プログラム」を使っています。(原文ではprogramme)
ちなみに、96年版のISO14001では”環境マネジメントプログラム”と言っていました。意味
に変化はありません。
▼環境目的、目標
環境マネジメントシステムを運用するならば、日常に運用を管理するだけでおいておかないで、多少なりとも現状を改善する活動を行ってください。
そのために会社は、
著しい環境側面や環境方針に書いた項目毎に、関係している部門では
環境目的を作って下さい。また、環境目的をより具体的にした
環境目標を作って、ここを目指して活動して下さい。また、達成期限毎にこれらを作り直して下さい。その他何かの事情があった時も、環境目的・環境目標は作り直して下さい。
【解説】一応”部門では”という事になっています。ただし、例えば全社が事務的な活動を
している場合、作った環境目標のほとんどが他部門と同じという事もあり得るでしょうし、
全社目標しか作れないかもしれません。
環境目的を作る時や作り直す時は、次の事を考えに入れて作って下さい。
a)
法的に満たさなければならない事項:法律を満たしているのは当然としても、余裕が少ない
場合には、余裕を増やす様に改善することを考えるべきでしょう。その他に、協定、業界の
自主規制なども同じように考えて下さい。
b)
著しい環境側面:何かの理由で改善が難しい場合以外では、著しい環境側面は改善テーマ
になっているべきです。
c)改善のための技術:技術的にこれ以上改善出来ないなら、改善テーマにするのは難しい
でしょう。逆に簡単に改善できる技術があるなら、是非改善するべきです。
d)金銭面:改善技術があったとしても、それが非常に高価ならあきらめるしかないかもしれま
せん。逆に、安価で効果がありそうな策があるなら、是非とも改善に取り組むべきです。
e)環境マネジメントシステムを運営していく上での何か。
f)事業上の何か:たとえ学問的に見てあまり重要でない事でも、顧客に希望されるとか、会社
のイメージが良くなるとかというものは、社会が期待しているのですから、改善テーマにふさ
わしいでしょう。
g)外部からの情報:苦情、指導などがあって、根本解決出来ていない事項は、改善テーマと
すべきです。
環境目的は、環境方針に宣言したこととつじつまを合わせておいて下さい。”環境方針の宣言”の、「汚染は予防します」、「マネジメントシステムは継続的に改善します」、「法律などは守ります」という宣言も含めて、チグハグではいけません。
環境目的と環境目標は、何かの不都合があるのでない限り”結果が測定可能”でなければいけません。
【解説】”測定可能”とは、普通に考えれば数値目標である事です。数値でなくても、何か
の物差しがあって、基準を超えたかどうか分かれば「測定可能」と言えなくもないかも
しれません。ちなみにISO9001のJIS訳ではその辺が拡大翻訳されていて、最初から
「判定可能であること」とされてしまっています。(原文はmeasurable)
ですから、「...に務める。」「なるべく...する」という様な、測定不可能な目標では
ダメでしょう。
▼プログラム
単に目標が定めてあっても、それだけでは達成する事は困難でしょうから、会社は、環境目的・環境目標を達成するためのプログラム(具体計画)まで作って、具体策を実施して下さい。また、目的・目標の達成期限毎にこれらを作り直して下さい。その他何かの事情があった時も、プログラムは作り直して下さい。
【解説】多くの場合、環境目標をいくつか達成する事によって、環境目的を達成する様に作ら
れていますので、その様な場合には、環境目標を達成するプログラムを作れば、それは
同時に環境目的を達成するためのプログラムでもある事になります。
プログラムには、次の事を皆含めておいて下さい。
a)環境目的や環境目標毎にそれを達成させる責任者。
b)環境目的や環境目標を達成するための具体策。
c)その具体策をいつ(までに)行うのかということ。
【解説】プログラムは、ガントチャート(線表)の形で作成するとよいでしょう。
目次へ 全体のトップへ 表示色の原則