4.4.1 資源、役割、責任及び権限
▼環境マネジメントに関する社長代理
多くの会社では、社長さんが環境マネジメント実務の前線責任者の役割を自分で行うのは難しいと思われます。社長さんは、環境マネジメントに関する社長代理(環境管理責任者)を任命して、その任務を委託して下さい。その”社長代理”は他の役職と兼務で構いませんが、その他の役職位に関係なく、次の役割(責任と権限を含む)が与えられていて下さい。
a)ISO14001に従って、ちゃんと環境マネジメントシステムを作り、運用し、必要に応じて
直して行くこと。
b)社長さんに、(直接)環境マネジメントの実績を報告したり、改善の提案をすること。
【解説】JIS訳では「管理責任者」となっていますが、原文”management representative”
には管理者の親玉の様な意味合いはありません。representativeは「代理者、代表者」
を意味しますので、「会社の代表」、「社長の代理」という意味になります。
JIS訳では「管理責任者(複数も可)」と、まるで複数を任命する事を勧めているかの様
ですが、原文では”representative(s)”と単に複数形のsが付け加わっているだけで、
決して勧めているわけではないと思われます。責任範囲が不明確になる事を避けるため
には、一人だけを任命する事がふさわしいでしょう。事業所(工場や支店)毎に一人ずつ
置く場合は、責任範囲の問題は明らかですし、管理責任者の目が届きやすいという効果
も期待できますので、宜しいと思われます。
もちろん、任命された「管理責任者」は社長代理ですから、兼務している役職が部長
さんであっても、環境マネジメントに関しては専務さん、常務さんより上位になります。
▼全体的な役割
環境マネジメントの実施は効果的でなければなりませんから、各々の役割(責任、権限を含む)は文書に定めて、全社員に伝えておいて下さい。
【解説】役割の担当者本人にだけしか伝えないと、誰かが何かの異常を発見した場合に
も適切な連絡先が想像できなかったり、担当者がサボっていても誰にもバレなかったり
してしまいます。
▼人や設備の用意
すべての管理職は、環境マネジメントのために不可欠な範囲で”人、技術、インフラストラクチャー、技能、金”を割かなければいけません。
【解説】”不可欠な”と限定的ではありますが、経営資源を使う事が求められています。
「金がかかってもやれ。」というわけではありませんが、「お金が・・・」「忙しかったので
・・・」という言い訳は、全ての場合にはそれでは通りません。
”インフラストラクチャー”というのは、活動場所・建物、電気・ガスなどのユーティリティー、
機械・コンピューターなどの設備、輸送・通信などのサポート体制を指します。(ISO9001より)
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