4.6 マネジメントレビュー
▼目的
マネジメントシステムは、時間の経過にともなってだんだんと適切でなく、妥当でなく、有効でなくなって行きます。
(それは、下の報告事項や会社の設備の老朽化などが原因になります。)社長さんは、前もって決めた
(以内の)間隔で環境マネジメントシステムを見直して(レビューして)、時代の移り変わりに対応して下さい。
【解説】”間隔”は常識的には、長くても1年以内です。但し、頻繁にやれば良いというもの
でもありません。
この見直し(レビュー)は、議事録などの記録を残して下さい。
▼報告事項
とはいえ、情報がなにもなければ社長さんは何の判断もできないでしょうから、事前に情報が集められて、社長さんに報告される必要があります。この報告には、次のことを含んで下さい。
a)内部監査(4.5.5項)や順守の評価(4.5.2項)の結果
b)苦情などの、社外からの通信
(役所などの指導を含む)
c)会社の環境パフォーマンス
(の改善具合)
d)環境目的や環境目標の達成度
e)是正処置や予防処置の進み具合や結果、効果
f)前回までの見直し(レビュー)で、何か行うことにした事の進み具合や、結果、効果
g)会社をとりまいている状況の変化。例えば法規制などの変更
h)何かの改善提案
i)その他必要なこと
【解説】情報を集める責任者と、その情報を社長さんに報告する責任者は環境管理責任者
になります。(4.4.1項)
【解説】”会社をとりまいている状況の変化”には、直接会社周囲の状況(田んぼが宅地に
なったなど)の他、法律が変わった、世間で関心を集め始めたなど間接的に会社を取り
巻いている状況の変化も含みます。もちろん、ISO14001の改訂もここに含まれるでしょう。
【解説】a)〜i)の各項目は、報告されないことがあり得ます。例えば、前回の見直しの後、
苦情などの通信が寄せられていない場合などです。その場合でも、記録には「なし」と
書いておくべきです。そうでないと、報告し忘れたのか、報告することがなかったのか、
後でわからなくなります。
▼評価事項
この見直し(レビュー)では、少なくとも次の事の変更の必要性や改善余地について考えて、どうするべきか評価して下さい。
a)環境方針/環境目的/環境目標
b)その他の環境マネジメントシステム中の何かの仕組み
【解説】”改善余地”とは、「世間が改善が必須だと思っている」とまで言わない事だけれども、
とてもかけられない程ではない手間や投資で改善出来る事、を言います。
▼指示事項
この見直し(レビュー)では、少なくとも次の事について結論を出して、実際に行われるように指示を出して下さい。
a)環境方針/環境目的/環境目標の変更
b)その他の環境マネジメントシステム中の何か仕組みの変更
この結論を出すときは、環境方針の「環境マネジメントシステムをいつまでも改善していく」と書いてある宣言と、つじつまを合わせて下さい。
【解説】マネジメントレビューは、PDCAの”A”に当たります。計画して、実行して、チェックした
結果、うまくいったのか、うまくいかなかったのか、原因は何だったのかという事を基にして、
それでは、次にどうしたらよいか、これからどうしたらよいかということを導き出して下さい。
但し、細かいところまでこのレビューで決めなくても構いません。だいたいの方向性が
決まっていれば、あとは次のPDCAの”P”で考えられればよいでしょう。
話が少々逸れますが、マネジメントレビューは「マネジメント活動の見直し」(英語にすれば
review of management)という意味と思われます。書いてある事全体を読めば間違いなさそう
です。しかし、96年版のJIS訳に「経営層による見直し」(英語にすると
review by the
management)とされていた為に、広く誤解されている様です。
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