4.2.3 ISMSの監視及び見直し
a)〜g)は原文のままの項目番です。ここでは分かり易い様に掲載順を整理しています。
▼監視
a)ルールや管理策は、次の様な監視を行って下さい。
1)計算などの情報処理結果に間違いがあったら、早く気が付く様な監視
2)情報セキュリティ違反、事件、事故が起こったら、早く気が付く様な監視
(これには、実際には違反、事件、事故が起こらなくても「起こりそうだった(未遂の)状況」
にも気付く事が出来る様にしておいて下さい。)
3)代理の人に頼んだ情報セキュリティ活動があるなら、その頼んだ活動がちゃんと期待通り
に行われているかどうか、頼んだ管理職が判断できる様な監視
4)インジケーター
(ランプやアラーム音)を使って、何かあった時に気が付きやすくしておいて、
事件にまでなるのを防ぐ
5)セキュリティ違反の解決のために、とった行動に
効果があったかどうかという監視
【解説】このa)は、付属書A.13「情報セキュリティ事件の管理」や、A.15.2「セキュリティポリシー
や標準及び技術コンプライアンスの見直し」と一部重なっていますが、全部は重なっていま
せんので、ISMSを作り上げる時は抜けない様に注意が必要です。
尚、4)項の”インジケーター”はJIS版では”表示”となってしまっていて意味がわりにくいです
が、原文が”indicator”ですから上の様な意味です。
c)管理策がうまく効いているかどうか
調べて、セキュリティ上必要な事が満たされているかどうか
確かめて下さい。
h)ISMS上の活動や、起こった事の記録をとって下さい(ISMSの効果に影響があるかもしれない
程度に重要なものだけで構いません)。(
4.3.3項参照)
▼内部監査
e)あらかじめ決めた
(以内の)間隔でISMS内部監査をして下さい。
注)内部監査とは、”自主的に行う”監査という意味です。必ずしも社内の人がやらなければ
ならないわけではありません。社外の専門家に依頼して行っても構いません。
▼見直し
b)ISMSがうまくいっている(効いている)かどうかという見直しを定期的に行って下さい。
ここで見直しの材料にする事項は以下の通りです。
・セキュリティポリシーがどれくらい守られていたかという事
・管理目的のが満たされているかどうかという事
・管理策(手だて)の変更が必要かどうかという事
・セキュリティ監査の結果
・ISMSがうまくいっているかどうか調べた結果
・発生した(しそうだった)セキュリティ事件・事故
・何かの提案
・外部の人の意見
f)定期的にISMSマネジメントレビューを実施して下さい。
【解説】このb、f)は、7.1〜3項に書かれているマネジメントレビューとほぼ完全に重なります。
g)この監視・見直しで何か結果が出たら、情報セキュリティの計画類も見直してそこへ盛り込んで
下さい。
【解説】JIS版では”セキュリティ計画を更新する”と書いてあるので、「ここまでに、ISO27001に
書かれていないが『セキュリティ計画』というものが作られていなければならない」という誤解を
生みそうです。
しかし、JIPDECやBISジャパン経由の情報によると、ISO技術委員会では、「『セキュリティ
計画』とは、『ISMSで作った様々な計画類』という事を意味していて、何か特別なものを意味
してはいない」という見解だという事です。ですから、リスク対応計画や訓練計画や監査計画
などのISMS上作った色々な計画類と受け取って下さい。
JISが「セキュリティ計画」と訳さずに、「セキュリティの計画類」と訳してくれていれば発生しな
かった問題です。
▼残留リスク
d)残っているリスク(残留リスク)と、許容できるリスクのレベルについて見直して下さい。
この見直しでは下の事を考えに入れて下さい。
・会社(の情報セキュリティに対する考え方など)の変化
・世間の技術の進化や会社で使っている技術の変化
・事業上の目標や仕事のやりかたの変化
・情報資産の狙われ具合(脅威)の変化
・やっている管理策の効き具合
・社外の状況(例えば、法規制の変更、社会の関心)の変化
【解説】社会の関心の変化とは、例えば個人情報の漏洩に敏感になって来るなどがあります。
尚、このc)は7.3項b)とほとんど重なっています。7.3b)5)を7.3b)1〜3)を考慮して行って下さい
と書かれているだけの様なものです。
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